仕事もプライベートも人生のうち。 「ワーク・ライフ・バランス」から「ワーク・ライフ・ブレンド」へ
公開日: 2016年3月4日金曜日 働き方
どうも、tomoです!
突然ですが、みなさん「ワーク・ライフ・バランス」は取れてますか?
正直、僕はこの言葉に若干の疑問を覚えてます。
仕事は仕事、プライベートはプライべート。
そうきっぱり分けてしまわず、仕事もプライベートも自分の人生の一部として楽しむ。
そんな「ワーク・ライフ・ブレンド」という考え方について書いてみたいと思います。
「ワーク・ライフ・ブレンド」から「ワーク・ライフ・ブレンド」へ
「ワーク・ライフ・バランス」 という言葉はずいぶん前から話題になり、さまざまな議論が交わされてきました。日本人は残業しすぎ、とか、その割に有給休暇を取れない、とか。「仕事」「生活」のバランスをもっと考えましょう、と。
この言葉は「仕事とプライベートをはっきり区別する」という考え方だと理解されています。つまり、仕事の時間にはプライベートを持ち込まず、プライベートでは仕事のことは考えないのが「ワーク・ライフ・バランス」の考え方であって、そんな社会を実現しようとする動きが日本でもたびたび話題になります。
ただ、時代も少しずつ変化し、「ワーク・ライフ・バランス」はいまのトレンドに合っていないという声も。
「仕事は仕事、プライベートはプライベート」とはっきり区別する必要はなく、また、人は「仕事のことだけ」「プライベートのことだけ」とそう簡単に分けて考えられるわけでもない。
だったら、仕事とプライベートの垣根をなくそう。仕事もプライベートも人生の一部なんだから。これが「ワーク・ライフ・ブレンド」という考え方。仕事とプライベートを文字通り“ブレンド”するんです。
「ワーク・ライフ・ブレンド」の考え方は、とくにフリーランスで仕事をする僕にとってとても腑に落ちるものでした。仕事とプライベートを分けるのでなく、仕事もプライベートも人生の一部だと考える。
仕事をする中でよりよい暮らしの発想を得て、
普段の生活の中で仕事のアイデアを得る。
そういうことって、どんな仕事でもあるんじゃないでしょうか?
僕は、ライティングや翻訳の案件を受けているときであれば、実際に執筆している時間以外もずっと書く内容について考えてます。とくに案件がないときも、例えばこのブログのネタ探しをしたり、案件をいただけそうな相手を探したり、または、本やネットを通じて情報収集や勉強をしたり。
考えてみれば、自分にとって「仕事」「プライベート」という区別はほとんどありません。元はといえば、そんな働き方に憧れて「文章を書く」仕事を目指したんです。
1日24時間、常にプライベートでもあり、同時に仕事をしている時間でもある。
そう考えることができれば、限られた人生を丸ごと自分の時間として捉えられるんじゃないかと思います。
自分を知り、コントロールする
ドイツでも「ワーク・ライフ・バランス」から「ワーク・ライフ・ブレンド」への意識変化に注目が集まっているようで、いくつか関連する記事も見つかりました。その中に、仕事とプライベートの区別をなくすことのメリットとリスクを取り上げたものがありました。
一般的に、「ワーク・ライフ・ブレンド」には
・家族と仕事を両立できる。
・一日の中でも、人によって異なる「効率のよい時間」に仕事ができる。
・決められた時間に必ず会社のデスクに向かう、という非効率的な働き方が減る。
・「自分で決める」ことで、仕事へのモチベーションが高まる。
のようなメリットが期待されている一方で、
・仕事とプライベートの境があいまいなため、実質的に働く時間が増えてしまう。
・労働時間が決まっていないので、成績を上げるために働きすぎる人が出てくる。
・その結果、健康を害する人が増える。
といったリスクも懸念されています。
参考記事:Wie Work-Life-Blending die Work-Life-Balance ablöst
「ワーク・ライフ・ブレンド」のメリットとして僕が推したいのは、「個人のリズムに合った働き方ができる」点。人によって集中できる時間帯なんて違って当たり前なのに、誰もが同じ時間に出社して、同じ時間に仕事を終えるのって、効率が良くないと思います。ただし、リスクの一つにもあるように、企業として「ワーク・ライフ・ブレンド」を取り入れるなら、働きすぎる社員をどう扱うのかが一つの問題になりそうですね。
また、「仕事」と「プライベート」を区別しない「ワーク・ライフ・ブレンド」の働き方は、自由が多い分、自分自身でルールを決め、規律を守る力が必要になります。何より、「自分の意志で決めること」、「自立すること」がとても大切。誰かに指示されて働くのではなく、自分で仕事をつくり、自分で自分をコントロールできるようにならないといけない。
これは、僕が最近とくに強く感じていること。フリーランスで仕事をするなら、締め切りを守りさえすれば、働く時間も場所も自分で好きなように決められます。だからこそ、自分をコントロールする力がとても大切なんです。その前提として、自分の身体や頭のリズムを知り、それに合った習慣を身に付けることが必須だと思います。
自分の軸を中心に生きる
「ワーク・ライフ・バランス」にしろ「ワーク・ライフ・ブレンド」にしろ、「仕事とプライベートのバランスをとること」「仕事とプライベートをブレンドすること」そのものが目的ではあありません。「ワーク・ライフ・バランス」や「ワーク・ライフ・ブレンド」を実現すれば、仕事へのモチベ―ションや生活の質が上がるとか、そういう問題ではない。
大切なのは、自分の中にしっかりとした軸を持ち、それを中心に仕事や生活、もっといえば人生と向き合うこと。仕事や生活、そして人生に対する軸が自分の内側にあってこそ、「ワーク・ライフ・バランス」や「ワーク・ライフ・ブレンド」に意味が生まれるんだと思います。
仕事もプライベートも人生の一部。仕事にもプライベートにも目を配り、どちらかをおろそかにするようなことがあってはいけない。そうすることで、自分にぴったり合ったバランスが見つかるはず。
「ワーク・ライフ・バランス」という言葉自体はかなり浸透してきていますが、その意味するところを理解していない人が少なくありません。人生を「仕事(ワーク)」と「生活(ライフ)に分け、「50:50」の比率を目指すのが「ワーク・ライフ・バランス」ではない。
自分にとって大切なもの、自分で定めた軸を人生の中心に据え、そこにできるだけ多くのエネルギーや時間を注げるように、仕事やプライベートを含め人生全体をコントロールすること。
これが、「ワーク・ライフ・バランス」や「ワーク・ライフ・ブレンド」の本来の目的だと思います。
言葉に惑わされない
そして、「ワーク・ライフ・バランス」や「ワーク・ライフ・ブレンド」といった言葉自体に惑わされないようにしないとダメ。
「働き方」について考えていると、どうしても言葉につられてしまいがちです。
それは今回取り上げた「ワーク・ライフ・ブレンド」に限らず、「フリーランス」「リモートワーク」「ベンチャー」「スタートアップ」「大企業」などの言葉を見ると、つい飛びついてしまいそうになりませんか?
でも、こういった言葉や概念そのものが人を成長させるわけではない。
「どんな軸を持っているのか」、「何をするのか」、「どう考えているのか」の方がはるかに大切だと思います。
それでは!
「働き方」について考えていると、どうしても言葉につられてしまいがちです。
それは今回取り上げた「ワーク・ライフ・ブレンド」に限らず、「フリーランス」「リモートワーク」「ベンチャー」「スタートアップ」「大企業」などの言葉を見ると、つい飛びついてしまいそうになりませんか?
でも、こういった言葉や概念そのものが人を成長させるわけではない。
「どんな軸を持っているのか」、「何をするのか」、「どう考えているのか」の方がはるかに大切だと思います。
それでは!
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